情報のエントロピーとオープングラフ

人間は、エントロピー増大の法則に抗って、食べ物から栄養を摂取し糞を排泄する。同じく情報交換によってエントロピーの増大を押さえて知的に成長する。

一方で、情報エントロピーというのは、その情報の集中、拡散という捉え方ではなくて、その確率変数が持つ情報量のことで、選択肢の多い情報がエントロピーが高く、確定情報ほどエントロピーが低いらしい。定義の問題なんだけど、これだと情報の詰まったコンテンツほどエントロピーが高く、決まりきった内容のものがエントロピーが低いことになってしまうので少し違和感を覚えてしまう。

そうではなくて、あるまとまった情報=アーティクルが拡散する現象で考えたい。情報は、拡散すると熱や物質とは異なり、薄まるどころが大きなうねりになって巨大なエネルギーを持つ場合が多いという特質がある。

オープングラフという概念も、感覚的だけど、情報の雲の中でなんの関係性も見出されていない状態ではいわゆるエントロピーが非常に高い状態なんだけど、コミュニケーションを図るうちにその広さと結びつきの強さから次第にエントロピーが低い状態になっていくってことになる。

つまり、バズられている状態というのはエントロピーが低くて、誰も立ち寄っていなければエントロピーが高いってこと。

情報のエントロピーというのは、その情報が拡散する中で、注目を集めると低くなり、誰も見向きもしなければ高いという風には捉えられないだろうか。

具体的には、情報の拡散の度合、つまり、テレビ、新聞、インターネットなどで、人の目につく状態なるという、いわゆるトラフィックと、人がその情報をある程度興味を持って知ったという度合、リアライズ、そして、その情報を基に何らかの行動をとった場合のアクションで考えるてエントロピーを計算できそうな気がする。少なくとも、情報の影響度数を数値化できるんじゃないだろうか。

ある物事をマスコミが取り上げるとトラフィックは上がるが皆の関心が薄ければエントロピーは高いままで、関心が集まり、デモ参加とか消費行動などに繋がればエントロピーが低くなって、影響度数は高くなるという具合。

いずれにしても、情報のやり取りは人間の所業なので、エントロピー増大の法則に従う訳はないんだけど、何らかの数値化ができればおもしろい。

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