一卵性双生児は、遺伝子が同一のいわばクローン。もちろん別人格になるんだけど、頭を共有している結合双生児でも人格は別になるとのこと。
しかし、驚いたことに、脳を共有する結合双生児は、お互いの五感、思考、感情さえ共有しているのだいるのだという。一方が見ているものをもう一方も見るし、一方の意思で他方の手足を動かすことも、一方が怪我をすれば他方が痛みを感じるといった具合。
しかし、人格は別で、言葉を交わすこともできるが、言葉を交わすことなくコミュニケーションをとることもできるんだとか。
一方で、脳分離と解離性同一性障害いわゆる多重人格というのがある。
これらは、ひとつの個体に人格が複数存在するようなことなんだけど、結合双生児のことを考え合わせると、人格とか自己認識というのは柔軟だ、つまり、確固としたものではなく変化しやすいということが分りますね。
普通の人間でも、内部に複数の人格を抱えていて、その時々状況に応じて正常に入れ替わっているじゃないかと思う。
仕事をしている自分、母親としての自分、映画を見ている自分・・・などなど。
その時々の自分から立場の違う自分というのはもちろん同一ではあるけど、異なるモード、つまり、言葉遣い、態度、感覚、感情が違うよね。
このあたりが分りにくいのは、自分というのは、カオス、複雑系、非線形、量子系になっているにもかかわらず、自分というのはその系の中にいるのでその自覚がなくて、自分の方程式を解くことができないんですね。
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