どこでもドアは、瞬間ワープ装置なのだそうだが、思い当たる原理は量子テレポーテーションくらいだろうか。だとすると、オリジナルは消失し、行く先で、オリジナルと同じものが複製される。
しかしだ、生と死を考えると、オリジナルは量子レベルのスキャンニングで原子、分子が破壊されて死亡。行く先で、新たな生命が誕生するってことになる。
仮にオリジナルはそのまま残る場合があると考えるとどうだろう。単に行く先にオリジナルと同じものが複製されるだけ。クローンどころじゃない完全に同じ個体が複数出来上がるということ。でも、これらは、まったく同じ肉体、精神を持っているが当然別人。同じ時間に、同じ人間が二人いても、同一人格だが同一人物とは言えないということか。
昨日の自分と今日の自分は、考えていることも、体重も若干違うのに当然に同一人物だし、生まれたばかりの自分と今の自分も同一人物。
まったく同一機種のパソコンを新規の状態で立ち上げたとき、この二台は全く同じだけど、別のコンピュータなのは当たり前。一台のコンピュータの中で、仮想的に複数台のパソコンを動作させることができるけど、この仮想コンピュータどうしも別のコンピュータだよなぁ。多重人格みたいなものか。大本のOSは全部を認識はしてるはず。
でも、どうなんだろう。人間でも非常に優秀な頭脳の持ち主は、精神障害を起こしやすく常軌を逸した行動をとる人が多い。それが多重の処理を個体で行うようになると異常をきたす、つまり、自分の存在を放棄するようになるかもしれない。
ここから想像するのは、個々の固体間のコミュニケーションが限定的になってしまっているのは、生物生存の戦略なんだろうなとも思う。おそらく単一の超知能が全体を動かすような世界は、何かをきっかけに簡単に滅亡してしまうのではないだろうか。
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